ボディーガード

壮絶な離婚裁判が終わりかれこれ10年が経った。日本では縁の無かったボディーガードも雇わなくてはならなかった。離婚騒動の真っ最中、財産の確認があり、2人で住んでいた家に行く事になった。友人夫妻の家にステイしていた私はゴシップ好きの妻のアンと一緒に私が以前住んでいた家に行く準備をしていた時、チャイムがなり、弁護士が依頼してくれた屈強な男性がマグナム銃を腰にぶら下げて入って来た。「今日は僕がガードします。怖がらず相手に臨んでください。必ず貴女を守ります」     3人で車に乗り込み、自分の家であって、裁判所のもとに置かれている我が家に向かった。チャイムを鳴らすと、一時的に住む事を許可された夫がドアを開き、「まだ5分前だ。外で待ってろ!」と怒鳴られた。ようやくドアが開き私が入り次にアンが入ろうとした瞬間、「お前はダメだ!外で待ってろ!」と夫はアンに言い放った。中にいた夫の弁護士のアシスタントが夫をなだめてアンを中に招き入れた。家の中でアンと私は自分の持ち物の確認をした。その間、私の後ろにガードマンは張り付いていた。『なんて安心できるの、人に守られるって何て心地いいんだろう』なんて心からおもった。その時以来、人に護られて生きていきたいと願った期待に反して自分の事は自分で守る生活に。語るに余りある事件が沢山おきたが、未だに健在な自分は屈強な女だ、と悟った。